「花見の仇討」  

 
★あらすじ  長屋の4人組の仲間。花見の趣向で見物人を驚かそうと、仇討ち狂言を計画する。その段取は、飛鳥山の桜の下で仇役の金さんが煙草を吸っている所へ、巡礼兄弟役のよしさんと吉さんがやって来て名乗りを上げ、仇討ちの立ち回りを始める。まわりに大勢の見物の人垣ができたところで、六部姿の六さんが現れ、止めに割って入り、酒、さかな、三味線、太鼓で総踊りという趣向だ。早速稽古をして準備万端。

 翌日、六部役の六さんが叔母さんの所へ三味線を借りに行くがあいにく留守。叔父さんが六部姿を見て本当に四国巡礼に行くと思い込み、六さんを引き留める。いくら「花見の趣向」で六部姿をしているのだと言っても、耳の遠い叔父さんは「相模から四国か」と聞こえる始末。六さんの持っていた酒を二人で飲み始めたが、叔父さんの方が強く、六さんは酔って寝込んでしまう。

 巡礼役の二人は飛鳥山の近くで二人の侍と出会い、仇を探しているのだと話してしまう。朝早くから飛鳥山に来ている仇役の金さん、待ちくたびれているところへやっと巡礼姿の二人が到着する。

 いざ、手はずどおり仇討ちの茶番の立ち回りを始めるが、なかなか止め役の六部が出てこない。
すると、さきほどの侍が現れて、

侍 「これこれ、巡礼、仇にめぐり逢うてめでたいのう。拙者ら両名で助太刀をいたすぞ」、と刀を抜いた。

金さん 「おいおい、冗談じゃねえや、筋書きに助太刀なんか入っちゃねえぞ。なんだってあんなもの頼んだんだ」

巡礼役 「むこうで勝手に来たんだよ」

金さん 「ことわれ、ことわっちゃいよ」

巡礼役 「今さら、ことわるわけにゃいかねえ。これも因果とあきらめて、おめえ、斬られちまえよ」

金さん 「とんでもねえ、おれは逃げるよ、逃げるよ」

巡礼役 「おめが逃げるなら、おれも逃げるよ」、三人一緒に逃げ出したから、驚いた、

侍 「おいおい!、逃げるには及ばん。勝負は五分だ、五分だ」

巡礼役 「肝心の六部が見えねえ」

     


三遊亭圓楽(5代目)の『花見の仇討【YouTube】



飛鳥山公園の桜



飛鳥山花見(広重画)

飛鳥山



飛鳥山公園に上る飛鳥山モノレール(あすかパークレール)
2009年から運行。かたつむりに似ていて愛称は「アスカルゴ」



音無親水公園(石神井川)の桜(JR王子駅前)


   六石坂を望む
飛鳥大坂の坂上から、西ヶ原一里塚の方へ上る本郷通り。

東京都設置の【坂標】には、『東京府村誌に「坂上に租六石を納る水田あり、故に云う」 この道は岩槻街道(旧日光御成道)で、飛鳥山の前へと続いているために花見時などには賑わいをみせた。』とあります。
   西ヶ原一里塚 《地図

日光御成道の二番目の一里塚。(本郷追分の次)


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