「試し斬り」


 
あらすじ 刀屋、道具屋、古道具屋を歩き回って新しい刀を手に入れたが、同僚の家に刀を自慢しに来る。同僚はこれは備前の古刀だと、いい加減な鑑定をし、切れ味はどうかと聞く。侍は「犬、猫を切るのも刀の汚れで、むやみに人間を斬るわけにもいかず、まだ試していない」と言う。同僚の侍は、過日、日本橋の袂で菰(こも)を被っている寝ている乞食を、「生きて甲斐無きその方の生涯、亡きあとの回向は必ず手厚く致してとらす」と、新刀で抜き打ちに斬り捨てたと明かす。

 これを聞いた侍、乞食ならば斬っても詮議は厳しくないだろう、自分も試してみようと、その夜日本橋の袂へ出かける。菰を被って寝ている乞食に、侍は「生きて甲斐無きその方の生涯、・・・・・」と言ってザーッと斬り付けると、乞食が菰をパーッと跳ねのけて、
乞食 「どいつや、毎晩どつきに来るのは!」



       




日本橋から道頓堀川




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