「坊主二題」
(きらいきらい坊主・ざんぎり地蔵)

 
あらすじ
 「仏馬」の弁長さん。今度は寺の檀家の女中のお里さんに惚れてしまった。惚れればすぐに行動に移すのが弁長さんのいいところ?

 檀家の祖先の祥月命日を間違えたふりをしてそそくさと訪れる。家人に気づかれないようにお里さん近づく機会を狙っていると、お里さんが庭のはずれの車井戸に水を汲みに出て行った。

 チャンス到来と後ろの方から車井戸に近づくと、水を汲み上げる車井戸の音が、「スキスキスキスキ・・」と聞こえた。

 こりゃしめたと、後ろからお里さんに抱きつくと、お里さんはびっくりして綱を放したので水桶が井戸の中に、「キライキライキライキライ、ドボズン(ど坊主)」

 弁長さんは体中毛深くて困っている。ことにケツの回りの毛は邪魔くさい。小坊主の珍念が尻の毛を全部一ぺんに抜く方法を教えてくれる。

 地蔵の頭へ鳥もちを塗って、この上に尻をまくって座って、しばらくしてから飛び降りるという脱尻毛法だ。早速、試みた弁長さん、鳥もちを多く塗り過ぎたのかケツが地蔵の頭にピタッとくっついてしまって飛び降りられない。

 不様な格好を見てゲラゲラ笑っている珍念に手を引っ張ってもらって、なんとか飛び降りた弁長さん。地蔵さんを振り返り、「あっ、お地蔵さんがざんぎり坊主になった」


  
        


落語『紀州





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