★あらすじ 羽織を着て天神さんへ初天神のお参りに行こうとすると、女房が金坊も連れて行ってくれという。あいつはあれ買ってくれ、これ買ってくれとねだってうるさくて見っともないからからだめだという。
そこへ金坊が帰ってきて金坊も今日は何も買ってくれと言わないから連れて行ってくれとせがむ。ダメだと言うが連れて行け、連れて行ってくれと女房と金坊の大合唱が始まる。仕方なく金坊を連れて天神さんに出かける。
今日、何か買ってくれとせがんだら、川に放り込むぞ。川の中には河童がいてガリガリかじられてしまうぞなんて脅すが、そんな架空の動物を信じているお父っさんは利口じゃないと馬鹿にされ、伊勢屋さんの蔵に放り込んでしまうと言えば、質に入れる物も無くなって子どもまで質屋に入れてしまうのか、利上げして流すのだけはやめてくれなんて言い返されてしまう。
だんだん天神さんが近づいてくると店も増えてくる。金坊は今日はいい子にしていて何も買ってくれとは言わない褒美に何か買ってくれとせがみ始める。水菓子屋でりんごを買ってくれとせがむ。1個35円なので、りんごは毒だと素通り。
飴屋がいろんな色のアメ玉を売っている。親父はあれこれとさわっては指をなめアメ屋から叱られる。金坊に一つ買ってやり、「虫歯になるから歯をあてるな、なめていろ」となんて言うが、「噛むとアメ玉が早くなくなってしまうからだ」と金坊はちゃんとお見通しだ。
金坊は上を向いてアメ玉をしゃぶっていたが、水溜りに気がつかず、親父から気をつけろと頭を叩かれる。泣き出した金坊はアメ玉を落としたという。親父が水で洗えば平気だとあたりを探すが見つからない。金坊はお腹の中に落としたと泣いている。
次はだんご屋だ。金坊は大声でだんごを買ってくれと周囲にわめ散らす。仕方なくあんこのだんごを買おうとすると、「蜜がいい」とわめき出す。親父は蜜のついただんごをなめてから金坊に渡す。
蜜がついていないだんごなんていやだとまたもや大声を出す金坊。親父は団子屋に何だかんだ言いがかりをつけすきを見て、蜜つぼの中へ団子をドボンとつけ、金坊に渡す。ペロペロと蜜だけなめた金坊、親爺のまねをして団子屋に話しかけ、団子を蜜つぼにドボン。
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